2025年1月9日に、神戸市垂水区の山陽電鉄の踏切で、中国人観光客2人が電車にはねられ亡くなる事故がありました。
その事故をめぐって、亡くなった2人の両親が、山陽電鉄と運転士に対して、約1億4000万円の損害賠償を求める裁判を神戸地裁に起こしたことがニュースになっていました。
なぜ中国人が山陽電鉄踏切で死亡事故に?
イメージ図(歩行者だまり)
不幸な事故が起こってしまったのは、神戸市垂水区の山陽電鉄の国道沿いにある踏切で、
踏切の前にある横断歩道を渡ろうと信号待ちをしていた際に、誤って踏切内に侵入し、電車にはねられたとみられているそうです。
事故後の調査によると、信号待ちをする歩行者用のスペース(歩行者だまり)が狭く不十分だったとして、国や市などによって、スペースの拡張工事を始めました。
また、横断歩道の位置を踏切の前からずらしたり、スロープを設置して安全に信号待ちができるように2025年度末までに工事を行う予定になっていました。
場所や駅は神戸のどこ?

報道によると、この事故が発生した場所は、山陽電鉄西舞子駅近くの山田川西踏切(やまだがわにしふみきり)だと報じられています。
【場所】神戸市垂水区の山田川西踏切。国道2号線に面した踏切。
2004年以降、山田川西踏切では4件の事故が起きていたと報じられており、事故のリスクが高い場所だったことがわかりました。
- 1件は、人と電車の接触事故。
- 3件は自転車やミニバイクが待機スペースで信号待ちしていた後部と電車がぶつかる事故。
つまり、今回のような歩行者の重大事故だけでなく、比較的小規模な接触・衝突事故も過去に複数あったようです。
賠償金1億4000万円は今後どうなる?

「待機スペースが狭い」という踏切の構造上の欠陥が、事故の直接的な原因だったと裁判所が認めるのかどうかや、
観光客が踏切内に立ち入った「個人の不注意(過失)」と、構造的な危険性のどちらが事故の主たる原因だったのか
などが、賠償額を決定する上でのこの裁判の注目するべき点になってくると思います。
被害者が日本の交通ルールに不慣れな中国人観光客であったため、国際的な視点でも注目の裁判になってくるものと思われます。
また、インバウンドの課題として外国人観光客への安全対策についても議論される必要性を感じますね。


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